1926年、OKANOの前身である岡野商会は創業した。英国ボイラーメーカー西日本地区総支配人で技術者でもあった創業者 岡野満が、ボイラー構成機器においてバルブが最も故障頻度が高く、すべて輸入に頼っていたため、バルブの故障でボイラーが数ヵ月使用不能になる状況を懸念し、高温高圧バルブ国産化を志しての起業であった。たゆまぬ研究と試作の結果、創業6年後に国産1号の納入に至る。OKANOのバルブ製品のトレードマークである「SUPERO」は“最上”、“優秀”を表す「SUPERIOR」をエスペラント語風に「O」で終わらせ、外国製の一流品を超えるという意思表示でもあった。1932年には、念願の火力発電用高温高圧バルブの国産化に成功。450度という高温に耐えうる発電用主要弁の素材探求の末、米国ヘインズ社製ステライトにたどり着き、バルブの寿命を圧倒的に伸ばすことに成功。ステライト溶着は技術的にも非常に難易度が高く、世界初の快挙だった。しかし、OKANOは国内外のメーカーへの技術公開に踏み切る。“オープンにすることで、新しい技術が生まれる” という信念に基づく行為だと言われる。現在も世界標準となっている高温高圧バルブ弁座面へのステライト適用、この素材を見出し、実用につなげた先見性と技術力は、現在のOKANOに受け継がれる「先進一歩」の哲学の礎を築いたものだった。