ESGに関するリサーチを通じて両者が流れをつかんだ後、協業の在り方は経営そのものに関する検討へと踏み込んでいった。背景には、「次の100年」を見据えた際に挙がったOKANOを取り巻く環境に対する危機感がある。
OKANOにとって、これまでの100年は社名にあるバルブの存在によって成り立ってきた。ただ、変化が激しい時代に次の100年も同じように歩める保証はない。企業に求められる役割自体が変化していく今後において、売り上げや利益を求めるだけの在り方も難しくなっている。
そうした課題を基に2025年3月には両者のメンバーが集まって合宿を開いた。議論を通じ、事業を通じて生み出した余剰を基に社会課題の解決を図る「社会善」な活動への注力が今後のOKANOにおける重要なテーマとして定められることになる。
合宿では「社会善」な活動を実行に移すために必要な事業規模やステークホルダーの設定などにも話が及んだ。現在、足元では「ビジネスでのスキルや経験値」「地域や社会が抱える課題に対する関心」の双方を兼ね備えた人材の掘り起こしやタッチポイントづくりを水面下で講じている段階だ。
「人文知と社会の架け橋になること」を掲げて活動するCOTEN。一方でOKANOは一企業としての役割や使命を超え、地域・社会に視座を置いたアクションに軸足を移している。両者が結んだ架け橋は、企業の在り方としてどんな「世界初」「業界初」の姿を生み出すのか。50年後、100年後を見据えた取り組みは端緒に就いたばかりといえそうだ。